ふじみ野周辺おすすめスポット情報

  • 開館時間: 9:00~16:30
    入館料: 無料
    駐車場: あり

ふじみ野の歴史ポイントは縄文・古墳時代、新河岸川舟運、火工廠なのだとか。
資料館スタッフさんがとても詳しく解説してくださったので、その説明も交えながら・・

この資料館にはふじみ野市内で出土したたくさんの土器が展示されています。

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特に注目すべきは権現山古墳群。
前方後方墳という四角い形が連なった古墳で、ここでは底穴の開いた土器が見つかっています。
普通の壷のようですが、底がない(鏡で底の様子を写しています)

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水を入れるにも、食べ物を入れるにも使えないこの形状は
古墳を作る際の葬送儀礼に使われたものと考えられ、埴輪の前段階といえる全国的にも貴重なものなんだそうです。
それだけ昔の時代の初期古墳ということですね。

御嶽山古墳では近年人間の形をした埴輪も見つかっており、
こちらは比較的新しい古墳ということで注目を集めています。
埴輪は現在各調査のために資料館を離れており、しばらくお留守だそうですが
この地で長い期間にわたって古墳が築かれていたことはどこか感慨深いです。

次にふじみ野が栄えたのは江戸時代、新河岸川の舟運水路ができてから。

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新河岸川は「九十九曲り」と言われてくねくねと曲がって水量を安定させていたため
とても優れた輸送ルートで、どこの船着場も大繁盛していたようです。

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その頃の船や町並みの復元、船頭さんの道具、船のパーツなどをここで観ることができます。
鉄道の発展と共に衰退し今はなくなってしまった舟、当時の様子を知ると新河岸川を見る目が変わりますね。

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火工廠とは「陸軍造兵廠川越製造所」といって陸軍の弾薬工場のひとつです。
資料館を入るとまずは、その工場全体の復元模型や資料が観られます。
55万平方メートルという東京ドーム約12個分の広さということで、とにかく大きい!

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約5000人の従業員が銃弾をはじめ、陶製手榴弾、風船爆弾の信管なども作っていました。
終戦間際には中学・高校の子どもも男女問わず危険な仕事に従事していたそうです。
当時の資料ひとつひとつを見るにつけ、平和のありがたみを感じます。

その他気になった展示は・・

昔の学校展示コーナー。

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花の木にあった三福学校の模型をはじめ、様々な資料があります。
小学校の試験問題のコピーは自由に閲覧できます。当時の小学生と知恵比べできるかも?

こちらは”座敷ほうき”展示コーナー。

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江戸時代からこのふじみ野では座敷ほうき作りが盛んに行われていました。
材料となる「ホウキモロコシ」という植物は酸性の土をアルカリ性にする効果があったため、畑の土壌管理としても有効だったようです。

こちらの博物館にある3mを超えるほうきは日本一の長さだそうです。
現在市内で残っている職人さんは永倉さんという方、ただ1人。
座敷ほうきは掃除機よりも軽く静かな掃除用具としてまた注目を浴びていますし、今後も廃れることなく残っていってほしいところです。

資料館の一角にある昔の遊び体験コーナー。

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ちょっと遊び方が分からないものもあるんですが・・懐かしいです。
竹鉄砲や竹とんぼ、輪投げ、お手玉、風車など、ここで遊んでもOKですって。
ただ、竹とんぼはくれぐれも周りをよく見てからにしましょう。

その他にもふじみ野周辺にまつわる様々なものが展示されていますので、
ふじみ野の歴史を知りたいなら各スポットに行く前にここで知識を仕入れていくことをおすすめします。
スタッフの方々もとても親切で、質問にも丁寧に答えていただけますよ。

(2014/10/28取材)


アクセス:
東武東上線「上福岡駅」東口から 徒歩20分
「上福岡駅入口」バス停から西武バス大宮駅西口行き「福岡小学校」下車徒歩1分