ふじみ野周辺おすすめスポット情報
- 駐車場:なし
福岡橋の近くに小さいながらも存在感のある新しい社殿が見えます。
ここが大杉神社。
下福岡の地は先祖代々新河岸川舟運の船頭を職業としていた人が数多く住んでおり、
その舟運関係者の守護神として、1878年この大杉神社が祀られました。
元は福岡橋の向かい側にありましたが、
老朽化が進んで現在の場所に移転・新築されたようです。
昔は川に向かって建てられていて、
新河岸川を通行する人々が船上から賽銭を投げて安全を祈っていたといいます。
本殿左側に置かれている石碑には
「大杉宮 船玉宮 水天宮三社大明神奉鎮座 船中安全 村中安穏」
と書かれています。安全祈願ですね。
この石碑の建立は神社建設の52年前(1826年)だそうなので、
神社が祀られる前から、この地は聖地として舟運関係者や村民より深く親しまれた場所であることが分かります。
本殿右側にあるのは「梅年句碑」。
明治時代の俳人の1人、雪中庵梅年の句碑です。
「兎角して 来須に盤おかぬ し九連哉」と刻まれています。
下福岡で育ち、当地方における俳諧の伝統文化を遺した梅年の功績を讃え
1971年建立されたもの、と説明がありました。
さて、大杉神社のご祭神は「大物主大神」。
大物主は蛇神であり、水神・雷神としての性格も持ち、
暴風雨などによる舟の難破を防ぐ霊威があるため、先導の信仰が厚かったとか。
拝殿内にはふじみ野市指定有形民俗文化財の奉納額があります。
この大きな額は下福岡の船頭をはじめとして
新河岸川・荒川・利根川・鬼怒川など関東一円の船頭、船大工など100人余りが
船の安全祈願のために奉納したもの。
額の左右には、ご神体である天狗が配されています。
茨城の大杉神社本社に2対の天狗が祀られているのでそれに倣ったものなのでしょう。
本社にある鼻の高い天狗は「ねがい天狗」、カラス天狗は「かない天狗」と呼ばれていて
願い事が叶えられるというご神徳があるのだとか。
ということは、こちらふじみ野の大杉神社でも同様のご利益があるのかも。
何をお願いしようかな?
(2015/09/16取材)
- アクセス:
- 上福岡駅から徒歩30分、ふじみ野駅から徒歩35分