ふじみ野周辺おすすめスポット情報

  • 開館日:第1・4日曜日と第2・3金曜日
    開館時間:9:30~16:30
    入館料:無料
    駐車場:2台

柳瀬民俗資料館は、昭和60年柳瀬民俗資料保存会が中心となり
地元の方々の協力のもと、この地に開館しました。

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入り口にある石碑は「磯谷有技(いそやゆうぎ)の碑」です。

磯谷有技は刀鍛冶出身ながら諸国で名を上げた剣術の達人です。
他に兵法・槍・弓・馬術・なぎなた・泳法も極め、
地元藩主の師となり、多くの藩士の子弟を指導したとされています。
晩年に妻の実家がある所沢に移り住んだところ、噂を聞きつけた遠近の者が
彼の学識や武芸を求め集まり、これを学ぶものは300名を超えたといわれています。

明治23年に没した有技の死を悼んで門人たちの手によって建立されたもので
現在所沢市指定文化財に指定されています。

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この地区ではかつて麦作が盛んに行われていたそうで
麦作に使用されていた農具が整然と並べられています。
背後には使用している様子の絵や写真があって、当時の様子を想像しながら楽しむことができます。

独特な農具がたくさんあって、先人の知恵は素晴らしい。
今にも動き出しそうな大型農具もありました。

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柳瀬民俗資料保存会と柳瀬まちづくりセンターの共催で、
毎年麦作の体験学習も開催されているそうですよ。

書籍や文献、地図なども多く展示されているのですが、
これ・・なんだか分かりますか?

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小学校のPTAだよりです!
初版の第1面は給食室完成のニュースでした。
丁寧に保存されていて、東京オリンピック時期のものもありました。
所沢もクレー射撃会場が設置されていたそうで、地元ではとても盛り上がっていたようです。

それにしても全部手書き、写真は銅版製版・・当時のPTA役員さんは大変だったでしょうね。

展示スペースでひときわ目立っているのがこのオート三輪車。

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この地域では農作物を運ぶことが多かったようです。
サイドにぶら下がっている円筒形のものは飛び出すタイプのウィンカー。

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昭和28年型のくろがねブランドです。

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運転席はオートバイそのままな感じですね。

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ここは消防団コーナー。

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かなり年代ものの消防器具がたくさん展示されています。
発電機に乗せられた放水ポンプもありました。

消防信号一覧表。

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鐘やサイレンを鳴らすリズムにはこんな意味があったんですね。

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こちらは戦時中のコーナー。
実際に使われた衣類やメッセージの書かれた布類など・・
気が引き締まるような、少し切ないような・・
けれども決して忘れてはいけない歴史ですね。

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本物の火縄銃です。
昔はいのししやたぬきなどもたくさんいて、猟をする人も少なくなかったそうです。
今の街並みでは考えられないですね。

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通路の中央には生活用品がズラリ。
ひとつずつ眺めているだけで、昭和の空気に包まれる感じがします。

旧柳瀬村役場の模型もありました。

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これ、江戸時代の天明元年から毎年記録している米一俵の価格表なんです。
1781年(天明元年)から1980年まで200年近くの記録・・すごいです。
200年前に17銭だった米1俵は現代では17936円!物価の推移って面白いですね。

飢饉や洪水、大火などを始めとして、政治的な事件、内閣の名前なども記載されていて
価格の変動と一緒に見ると歴史年表としてもとても興味深いものがあります。

 

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柳瀬村だった頃の地図です。

中央に亀ヶ谷という地名があるのですが、
三富地割遺跡ととても似た感じの地割をされています。
実は埼玉県文化財の三富開拓より前に、既にここではこの形が定着していたんだとか?
発祥の地は三芳ではなく所沢です!とスタッフの方が熱く解説してくれました。

柳瀬地区には埼玉県指定史跡の「滝の城跡」が存在し、戦国の歴史もあります。
毎年5月の中旬には滝の城まつりが開催されます。
3kmで150人を超える武者行列があったり、踊りやお囃子、天神太鼓、
北条家にちなんで北条軍・秀吉軍に分かれて戦う模擬合戦など、迫力あるお祭りだとか。

滝の城のあとは現在土塁と空堀しかないようですが・・・
機会があったら取材に行きたいです。

(2015/5/15取材)


アクセス:
ところバス東路線(柳瀬循環コース)「柳瀬民俗資料館」下車すぐ